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技能実習制度 とび職

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事務局長・安松大輔

執筆者:事務局長・安松大輔

人材紹介会社の社長を経験後、外国人人材の採用を支援する企業で勤務する、その後アジアネットワーク協同組合のに入り、事務局長に選任される、人材不足で困っている企業様のと日本で働きたいと思う外国人人材の懸け橋となれるように日々尽力している。さらに業界の情報の不透明さに疑問を感じ、アジアネットワーク協同組合では双方が不安にならない仕組みをつくるとし、WEBやSNSで外国人人材の採用に関して情報を届けることを重要視している。 目次
目次
  1. >1・「とび」って結局何をする仕事?
  2. >2・何を任せることになるのか
  3. >3・この職種で特に気をつけたい「命に関わる」リスク
  4. >4・受け入れ体制
  5. >5・労働時間について
  6. >6・受け入れ人数
  7. >7・第3号技能実習について
  8. >8・制度変更への備え
  9. >9・こんな疑問、よくあります
  10. >10・まとめ

建設現場で、鉄骨や足場の上を身軽に動き回る職人たちを見たことはありませんか。あれが「とび」と呼ばれる職種です。足場の組立や鉄骨の建て方など、建設現場のあらゆる工程に関わる、いわば現場の縁の下の力持ちです。

とび工事を専門とする、あるいは自社施工の一部として抱えている建設会社の中には、外国人技能実習生の受け入れを考え始めた方もいるでしょう。この記事では、とびの技能実習について知っておくべきことをまとめます。

※技能実習制度は今後見直される可能性があります。本記事は2026年時点の情報に基づいており、実際の受け入れ判断にあたっては監理団体や外国人技能実習機構の最新情報を必ずご確認ください。

「とび」って結局何をする仕事?

一言でいうと、「高いところでの作業環境をつくる・そこで作業する」仕事です。他の職種が作業しやすいように足場を組んだり、鉄骨そのものを組み立てたりします。

具体的には、こんな場面で活躍します。

「とび」という職種名は、高所を飛び回るように身軽に動く姿から来ていると言われています。実際、建設現場のほぼすべての工程の”前段階”や”土台”を支えているのが、この仕事の特徴です。

何を任せることになるのか

とびの仕事は現場や専門分野によって内容が変わりますが、共通する作業の流れはあります。

まず資材(足場材、鉄骨材など)の搬入・運搬から始まり、次に組立位置の確認、そして実際の組立、最後に安全確認という流れです。

具体的な作業例は以下の通りです。

実習生には、まず地上での資材の受け渡しや運搬から始めてもらい、高所作業は基礎的な安全教育を終えてから、段階的に任せていくのが一般的です。玉掛けなど、法令上の特別教育や技能講習が必要な作業もあるため、資格の有無を確認しながら進める必要があります。

この職種で特に気をつけたい「命に関わる」リスク

正直に言うと、とびは建設業の中でも労働災害のリスクが高い職種のひとつです。だからこそ、安全管理の説明にはページを割きたいと思います。

墜落・転落
最も重大なリスクです。足場からの墜落、開口部からの転落など、一瞬の油断が大きな事故につながります。安全帯(フルハーネス)の正しい使用方法、手すりの設置、開口部の養生を徹底する必要があります。

吊り荷の落下・激突
クレーンで鉄骨や資材を吊る際、玉掛けが不十分だと荷が落下する危険があります。合図の出し方、吊り荷の下に入らないことなど、基本ルールの徹底が欠かせません。

倒壊
組み立て途中の足場や鉄骨は、まだ強度が不十分な状態です。強風時の作業中止判断など、天候に応じた判断も重要です。

技能実習生は日本語での危険察知が難しい場合があります。写真・動画・母国語資料を使い、「何をしてはいけないか」「危険を感じたらどうするか」を、繰り返し具体的に伝えることが何より大切です。

受け入れ体制

技能実習生を受け入れるには、次の3つの役割が必要です。

とびの現場は日によって作業内容も危険度も変わるため、指導員が実習生の作業に目を配れる体制を組めるかどうかは、特に慎重に検討したいポイントです。

労働時間について

とびの仕事は、天候(強風・雨)に大きく左右されます。作業ができなかった日のしわ寄せで、他の日にまとめて長時間労働になってしまうケースには注意が必要です。

技能実習生も労働基準法上の労働者です。労働時間・休憩・休日はきちんと記録し、残業には割増賃金を支払うなど、法令を守った運用を徹底してください。

受け入れ人数

受け入れ可能な人数は、常勤職員数、監理団体の種類、優良な実習実施者としての要件充足状況によって変わります。次を整理したうえで、監理団体に確認するのが確実です。

第3号技能実習について

とびにも制度上、第3号技能実習(4〜5年目)が設けられています。ただし2027年4月1日から育成就労制度への切り替えが決まっているため、これから新規に受け入れる場合、3号に到達する前に制度が変わる可能性が高い点は理解しておいてください。

長期的な受け入れを考える場合は、「5年間」を前提にするのではなく、育成就労制度への移行を見据えて、監理団体とスケジュールを相談することをおすすめします。

制度変更への備え

2027年4月1日の育成就労制度への切り替えに向けて、次の点を早めに確認しておきましょう。

制度の詳細は今後も省令等で順次決まっていくため、出入国在留管理庁や外国人技能実習機構の公式発表を継続してチェックしてください。

こんな疑問、よくあります

玉掛け作業をさせるには何か資格が必要?
はい。玉掛け技能講習など、法令で定められた講習の修了が必要な作業です。実習生の資格取得状況を必ず確認してから任せてください。

とび作業だけでなく重量物運搬も経験させるべき?
可能な範囲で、足場組立、鉄骨建て方、玉掛けなど複数の作業をバランスよく経験させることが望ましいとされています。

強風の日でも作業させていい?
安全上、強風・悪天候時は作業中止の判断が必要です。現場の安全基準に沿って、実習生にも判断基準を伝えておきましょう。

とびは特に危険な職種と聞くけど、受け入れをためらうべき?
リスクの高さを正しく理解し、安全教育と管理体制をしっかり整えれば、受け入れ自体を避ける必要はありません。むしろ安全対策を明文化するきっかけにする企業も多いです。

これから受け入れても5年間の実習は可能?
制度上は可能ですが、2027年4月の制度切り替えにより、新規受け入れでは実質的に難しい可能性が高いです。監理団体に最新情報を確認しましょう。

まとめ

とびは、建設現場の安全な作業環境そのものをつくる、なくてはならない職種です。だからこそ、他の職種以上に安全管理の質が問われます。

受け入れを検討する際に押さえておきたいのは、次の3点です。

技能実習制度は2027年4月に育成就労制度へ切り替わる予定です。本記事の内容だけで判断せず、必ず監理団体や公的機関の最新情報を確認したうえで、受け入れ計画を立ててください。

参考情報:外国人技能実習機構、厚生労働省、出入国在留管理庁等の公表情報をもとに作成。

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