技能実習制度の紙器・段ボール箱製造に関するご説明ページ
Paper and cardboard box manufacturing
パッケージや段ボール箱を製造している事業者の中には、外国人技能実習生の受け入れを検討している方もいると思います。
技能実習制度には、「その他」に分類される職種の一つとして「紙器・段ボール箱製造」があります。作業区分は次の4つです。
・印刷箱打抜き
・印刷箱製箱
・貼箱製造
・段ボール箱製造
この記事では、技能実習の「紙器・段ボール箱製造」について、どんな事業者が対象になるのか、実習生に任せられる仕事内容、受け入れ時の条件や注意点を、初心者にもわかりやすく解説します。
なお、技能実習制度に関するルールは今後も見直される可能性があります。本記事は2026年時点の情報をもとに作成していますので、実際の受け入れにあたっては、必ず監理団体や外国人技能実習機構などの最新情報をご確認ください。
この職種は、紙製の箱を作る工程を、製法ごとに4つに分けています。
印刷箱打抜きは、印刷済みの紙を型で打ち抜き、箱の展開図の形に加工する工程です。印刷箱製箱は、打ち抜いた展開図を折り曲げ、貼り合わせて箱の形に組み立てる工程です。貼箱製造は、厚紙の芯材に紙を貼り付けて作る、高級感のある化粧箱などを製作する工程です。段ボール箱製造は、段ボール原紙を加工して、輸送・梱包用の段ボール箱を製造する工程です。
お菓子や化粧品の化粧箱から、通販の梱包に使う段ボール箱まで、自社がどの製法を扱っているかによって、実習生に教える内容が大きく変わります。
主な仕事内容は次のとおりです。
・紙材料の受け入れ、確認
・打抜き機・製函機等への材料セット
・打抜き、折り曲げ、糊付けなどの加工作業
・貼箱の場合は、芯材への紙貼り作業
・完成品の検査
・梱包、出荷準備
実習生には、最初から機械の調整を任せるのではなく、材料のセットや完成品の検査といった補助的な仕事から少しずつ経験を積んでもらう形が基本です。
たとえば貼箱製造ひとつをとっても、紙のシワや浮きを作らずに芯材へ貼り付ける技術は、経験を積むことで精度が上がっていきます。こうした感覚は、経験のある指導員が説明しながら教えていく必要があります。
紙器・段ボール箱製造の現場では、次のようなリスクに特に注意が必要です。
・打抜き機の可動部分による挟まれ・切創事故
・紙の端部による切創
・接着剤(糊)の取り扱いによる皮膚への刺激
・重い紙材料ロールや完成品の運搬による腰痛
打抜き機は、強い力で型を押し当てて紙を裁断する機械のため、挟まれ事故には特に注意が必要です。実習生には、母国語資料等を用いて機械の安全な操作方法と、緊急停止の手順を具体的に伝えることが重要です。
技能実習責任者:実習計画の管理、監理団体との連絡、法令遵守の確認を行う人
技能実習指導員:紙器・段ボール箱製造の実務経験を持ち、直接指導する人
生活指導員:住居・生活面のサポートを担当する人
技能実習生にも労働基準法が適用されます。受注状況や季節(ギフトシーズン等)によって作業量が変動しやすいため、労働時間・休憩・休日の記録管理を徹底する必要があります。
受け入れ可能人数は、常勤職員数、団体監理型/企業単独型の別、優良要件の充足状況によって変わります。監理団体に自社の状況を伝えたうえで確認してください。
紙器・段ボール箱製造職種にも制度上は第3号技能実習(4〜5年目)が設けられています。ただし2027年4月1日に技能実習制度が育成就労制度へ切り替わることが決まっているため、これから新規に受け入れる場合、3号に到達する前に制度が変わる可能性が高い点に注意が必要です。
Q. 4つの作業区分すべてを経験させる必要がありますか?
自社が実際に扱う製法に応じて計画すれば問題ありません。
Q. 貼箱製造は特に難しいですか?
はい。紙にシワや浮きを作らず芯材に貼る技術は、他の作業と比べて習熟に時間がかかる傾向があります。
Q. 打抜き機の操作に資格は必要ですか?
法令上の必須資格はありませんが、機械ごとの安全教育が必要です。
技能実習の紙器・段ボール箱製造は、印刷箱打抜き、印刷箱製箱、貼箱製造、段ボール箱製造という4つの製法に分かれる職種です。自社の製法に応じた実習計画と、打抜き機を中心とした安全教育が重要です。
参考情報:外国人技能実習機構、厚生労働省、出入国在留管理庁等の公表情報をもとに作成。