技能実習制度のRPF製造に関するご説明ページ
RPF manufacturing
廃棄物からの固形燃料(RPF)を製造している事業者の中には、外国人技能実習生の受け入れを検討している方もいると思います。
技能実習制度には、「その他」に分類される職種の一つとして「RPF製造」があります。作業区分は「RPF製造」の1つです。
RPFとは、Refuse Paper & Plastic Fuel の略で、古紙や廃プラスチックなどを原料に作られる固形燃料です。この職種は、他の職種と比べても、受け入れ側の事業所要件が細かく定められている点が特徴です。
この記事では、技能実習の「RPF製造」について、どんな事業者が対象になるのか、実習生に任せられる仕事内容、受け入れ時の条件や注意点を、初心者にもわかりやすく解説します。
なお、技能実習制度に関するルールは今後も見直される可能性があります。本記事は2026年時点の情報をもとに作成していますので、実際の受け入れにあたっては、必ず監理団体や外国人技能実習機構などの最新情報をご確認ください。
RPF製造の技能実習を受け入れるには、次の4つの要件をすべて満たす必要があります。
・JIS規格(JISZ7311:2010認証)を受けている工場、または月300トン以上の生産能力を有する工場であること
・安全管理者(常時50人以上の労働者を使用する工場)または安全衛生推進者(常時50人未満の工場)を選任していること
・安全衛生委員会を設置し、毎月1回以上開催するとともに、議事の概要を労働者に周知していること
・日本RPF工業会が定めるひな型に準じた安全衛生規程を制定していること
これらすべてを満たしていない場合、この職種での受け入れができません。実習計画を検討する前に、まず自社の状況を確認する必要があります。
RPF製造は、古紙や廃プラスチックなどの廃棄物を、破砕・圧縮して固形燃料に加工する仕事です。
主な仕事内容は次のとおりです。
・廃棄物(古紙、廃プラスチック等)の受け入れ、選別
・異物(金属、ガラス等)の除去
・破砕作業
・圧縮成形
・冷却、梱包
・検品、出荷準備
実習生には、最初から破砕機・成形機の操作を任せるのではなく、選別作業や異物除去といった、比較的リスクの低い作業から少しずつ経験を積んでもらう形が基本です。
RPFの品質は、原料に混ざる異物の少なさに大きく左右されます。そのため、単に分別すればよい仕事ではなく、何が燃料として適さないかを理解しながら選別する判断力を、時間をかけて身につけていく必要がある仕事です。
RPF製造の現場では、次のようなリスクに特に注意が必要です。
・破砕機・成形機の可動部分による巻き込まれ事故
・廃棄物に混入した危険物(鋭利な金属片等)による切創
・粉じんの吸入
・廃棄物特有の異臭やカビ等による健康影響
・重量物(梱包後の製品等)の運搬による腰痛
廃棄物を原料とする性質上、何が混入しているか予測しづらい面があります。実習生には、母国語資料等を用いて選別時の保護具の重要性と、異物を見つけた際の対応ルールを具体的に伝えることが重要です。
技能実習責任者:実習計画の管理、監理団体との連絡、法令遵守の確認を行う人
技能実習指導員:RPF製造の実務経験を持ち、直接指導する人
生活指導員:住居・生活面のサポートを担当する人
先述の安全管理者・安全衛生推進者の選任、安全衛生委員会の設置は、受け入れの前提条件であると同時に、実習生の安全を守る体制そのものでもあります。
技能実習生にも労働基準法が適用されます。廃棄物の搬入量によって作業量が変動しやすいため、労働時間・休憩・休日の記録管理を徹底する必要があります。
受け入れ可能人数は、常勤職員数、団体監理型/企業単独型の別、優良要件の充足状況によって変わります。監理団体に自社の状況を伝えたうえで確認してください。
RPF製造職種にも制度上は第3号技能実習(4〜5年目)が設けられています。ただし2027年4月1日に技能実習制度が育成就労制度へ切り替わることが決まっているため、これから新規に受け入れる場合、3号に到達する前に制度が変わる可能性が高い点に注意が必要です。
Q. 生産量300トン未満の工場は受け入れられませんか?
JIS規格(JISZ7311:2010)の認証を受けていれば、生産量にかかわらず対象になります。認証がない場合は、月300トン以上の生産能力が必要です。
Q. 安全衛生委員会の開催頻度に決まりはありますか?
はい。毎月1回以上の開催と、議事の概要を労働者に周知することが要件です。
Q. これから受け入れても第3号まで進められますか?
制度上は可能ですが、2027年4月の育成就労制度への切り替えにより、新規受け入れの場合は実質的に難しい可能性が高いです。
技能実習のRPF製造は、廃棄物を固形燃料に加工する仕事です。他の職種と比べて受け入れ側の要件が細かく定められているため、まず自社がJIS認証・生産能力・安全管理体制の要件を満たしているかを確認することが欠かせません。
参考情報:外国人技能実習機構、厚生労働省、出入国在留管理庁、日本RPF工業会等の公表情報をもとに作成。