技能実習制度の木材加工に関するご説明ページ
Woodworking
丸太を製材している事業者の中には、外国人技能実習生の受け入れを検討している方もいると思います。
技能実習制度には、「その他」に分類される職種の一つとして「木材加工」があります。作業区分は「機械製材作業」の1つです。
木材加工とは、丸太を製材機で加工し、角材や板材などの木材製品にする仕事です。建具製作や家具製作、建築大工が加工済みの木材を使う仕事であるのに対し、木材加工は丸太から木材そのものを作り出す、木材産業の最も上流にある工程です。
この記事では、技能実習の「木材加工」について、どんな事業者が対象になるのか、実習生に任せられる仕事内容、受け入れ時の条件や注意点を、初心者にもわかりやすく解説します。
なお、技能実習制度に関するルールは今後も見直される可能性があります。本記事は2026年時点の情報をもとに作成していますので、実際の受け入れにあたっては、必ず監理団体や外国人技能実習機構などの最新情報をご確認ください。
木材加工の技能実習を受け入れるには、「農林水産業・食品産業の作業安全のための規範(個別規範:木材産業)事業者向け」に基づく取組が行われていることについて、一般社団法人全国木材組合連合会の確認を受けている必要があります。
自社の安全管理体制が、この規範に沿ったものになっているかを、まず確認する必要があります。
木材加工(機械製材作業)は、丸太を製材機にかけて、必要な寸法の角材・板材に切り分ける仕事です。
主な仕事内容は次のとおりです。
・丸太の受け入れ、選別
・製材機への丸太のセット
・製材(帯のこ盤等での切断)
・木材の仕分け、検品
・乾燥工程への搬入補助
・端材の処理、作業場の清掃
実習生には、最初から製材機の操作を任せるのではなく、丸太の選別や仕分けといった補助的な仕事から少しずつ経験を積んでもらう形が基本です。
丸太は一本一本、太さや曲がり、節の位置が異なります。そのため、単に機械を操作すればよい仕事ではなく、丸太の状態を見極めて、どう切れば無駄なく良質な木材が取れるかを判断する技術を、時間をかけて身につけていく必要がある仕事です。
木材加工の現場では、次のようなリスクに特に注意が必要です。
・帯のこ盤など大型の製材機械による切創・巻き込まれ事故(最も重大なリスク)
・重量のある丸太・木材の運搬による腰痛・打撲
・木くず、粉じんの吸入
・製材機周辺での木材の跳ね返り(キックバック)による負傷
製材機の刃は非常に大きく高速で回転するため、木材加工の中でも特に重大な事故が起きやすい設備です。実習生には、母国語資料等を用いて機械の安全な操作方法と、緊急停止の手順を具体的に伝えることが重要です。
技能実習責任者:実習計画の管理、監理団体との連絡、法令遵守の確認を行う人
技能実習指導員:木材加工の実務経験を持ち、直接指導する人
生活指導員:住居・生活面のサポートを担当する人
なお、この職種は全国木材組合連合会の確認を受けた事業者であることが前提となる、特有の要件がある点に注意してください。
技能実習生にも労働基準法が適用されます。原木の入荷状況によって作業量が変動しやすいため、労働時間・休憩・休日の記録管理を徹底する必要があります。
受け入れ可能人数は、常勤職員数、団体監理型/企業単独型の別、優良要件の充足状況によって変わります。監理団体に自社の状況を伝えたうえで確認してください。
木材加工職種は、技能実習制度上、第2号技能実習(最大3年間)までの職種とされており、第3号技能実習(4〜5年目)への移行は設けられていません。
また、2027年4月1日に技能実習制度が育成就労制度へ切り替わることが決まっているため、これから新規に受け入れる場合は、その点も踏まえた計画が必要です。
Q. 全国木材組合連合会の確認を受けていない場合、受け入れられますか?
安全規範への取り組みについて確認を受けていることが前提のため、確認を受けていない場合はこの職種での受け入れが難しくなります。
Q. 製材機の操作は最初から任せていいですか?
避けるべきです。切創・巻き込まれのリスクが高いため、十分な安全教育と経験を積んでから、段階的に任せる必要があります。
Q. 木材加工は3号まで進められますか?
いいえ。木材加工職種は制度上、第2号技能実習(最大3年間)が上限とされています。
技能実習の木材加工は、丸太を製材機で角材・板材に加工する、木材産業の上流を担う仕事です。全国木材組合連合会の確認という前提条件と、製材機を中心とした徹底した安全管理が求められます。
参考情報:外国人技能実習機構、厚生労働省、出入国在留管理庁、全国木材組合連合会等の公表情報をもとに作成。