技能実習制度の石材施工に関するご説明ページ

技能実習制度 石材施工

Stone work

事務局長・安松大輔

執筆者:事務局長・安松大輔

人材紹介会社の社長を経験後、外国人人材の採用を支援する企業で勤務する、その後アジアネットワーク協同組合のに入り、事務局長に選任される、人材不足で困っている企業様のと日本で働きたいと思う外国人人材の懸け橋となれるように日々尽力している。さらに業界の情報の不透明さに疑問を感じ、アジアネットワーク協同組合では双方が不安にならない仕組みをつくるとし、WEBやSNSで外国人人材の採用に関して情報を届けることを重要視している。 目次
目次
  1. >1・石材施工の技能実習・「石」を扱う、伝統と技術が交わる仕事
  2. >2・石材施工には2つの作業区分がある
  3. >3・実習生に教える仕事の中身
  4. >4・安全管理で気をつけたいこと
  5. >5・受け入れ体制
  6. >6・労働時間の管理
  7. >7・受け入れ人数の目安
  8. >8・3号技能実習について、今知っておくべきこと
  9. >9・制度変更に向けて確認しておきたいこと
  10. >10・よくある質問
  11. >11・まとめ

石材施工の技能実習・「石」を扱う、伝統と技術が交わる仕事

墓石、記念碑、建物の外壁や床材、私たちの身の回りには、加工された石材があちこちに使われています。この石を切り出し、磨き、建物や構造物に仕上げていくのが「石材施工」という仕事です。

木材や金属とは違う「石」という素材ならではの難しさがあるこの職種、外国人技能実習生の受け入れを検討している石材業者様に向けて、仕事内容や受け入れのポイントをまとめます。

※技能実習制度は今後見直される可能性があります。本記事は2026年時点の情報に基づいており、実際の受け入れ判断にあたっては監理団体や外国人技能実習機構の最新情報を必ずご確認ください。

石材施工には2つの作業区分がある

石材施工は、大きく分けて次の2つの作業に分かれています。

石材加工作業
原石や石材を、図面や用途に応じて切断・研磨し、必要な形に仕上げる作業です。墓石、記念碑、灯籠などの製作もここに含まれます。

石張り作業
加工された石材を、建物の床、壁、外構などに貼り付ける作業です。ビルのエントランスや商業施設の外壁など、意匠性が求められる場面で活躍します。

同じ「石材施工」という職種でも、事業者によってどちらを中心に扱っているかは大きく異なります。受け入れを検討する際は、自社が実習生に教えられるのはどちらの作業なのかを、まず整理しておく必要があります。

実習生に教える仕事の中身

石材加工作業では、原石の選定、切断、研磨、彫刻や仕上げ加工などを行います。石材は木材以上に「一発勝負」の素材で、削りすぎれば元に戻せません。そのため、機械操作を覚えるだけでなく、石の目や硬さを見極める感覚を養う必要があります。

石張り作業では、下地の確認、石材の採寸・加工、モルタルや金具を使った取り付け、目地処理などを行います。仕上がりの美観に直結するため、水平・垂直の精度が特に重視されます。

どちらの作業も、実習生には最初から仕上げ作業を任せるのではなく、原石・石材の運搬、道具の準備、簡単な研磨作業といった補助的な仕事から段階的に慣れてもらうのが基本です。

石材加工の現場では特に、「なぜこの角度で切るのか」「この石はなぜこの向きに置くのか」といった、経験に基づく判断の理由を伝えることが、技能の習得スピードを左右します。

安全管理で気をつけたいこと

石材施工の現場には、次のようなリスクがあります。

特に石粉じんについては、長時間の吸入が健康に影響を与える可能性があるため、防じんマスクの着用や換気、集じん設備の活用など、日常的な対策が欠かせません。

実習生には、写真や動画、母国語資料を使いながら、機械の正しい使い方と、粉じん対策の重要性を具体的に伝えるようにしましょう。

受け入れ体制

技能実習生を受け入れるには、次の3つの役割が必要です。

石材加工と石張りでは必要な技術が異なるため、指導員が実際にどちらの作業を教えられるかも、体制づくりの際に確認しておきたい点です。

労働時間の管理

石材施工は、屋内の加工作業と屋外の施工作業が混在する仕事です。特に石張り作業は、他の工事の進行状況に合わせてスケジュールが変わりやすい傾向があります。

技能実習生も労働基準法の適用を受ける労働者です。作業日報や出勤簿を通じて労働時間をきちんと管理し、残業が発生した場合は割増賃金の支払いなど必要な対応を行いましょう。

受け入れ人数の目安

受け入れ可能な人数は、常勤職員数、団体監理型か企業単独型か、優良な実習実施者の要件を満たしているかによって変わります。次の情報を整理し、監理団体に確認することをおすすめします。

3号技能実習について、今知っておくべきこと

石材施工にも制度上は第3号技能実習(4〜5年目)があります。ただし2027年4月1日の育成就労制度への切り替えが決まっているため、これから新規で受け入れを始める場合、3号に到達する前に制度が変わる可能性が高いという点は、あらかじめ理解しておいたほうがよいでしょう。

長期的な人材育成を考えている場合も、「3号まで5年」を前提にするのではなく、監理団体と育成就労制度への移行スケジュールを相談しながら計画を立てることをおすすめします。

制度変更に向けて確認しておきたいこと

2027年4月1日、技能実習制度は育成就労制度へ切り替わります。施行日前から技能実習計画の申請が進んでいる場合には、経過措置の対象になる可能性もあります。

石材施工での受け入れを検討する際は、次を確認しておきましょう。

制度の細部は今後も省令等で決まっていくため、出入国在留管理庁や外国人技能実習機構の公式発表を継続して確認してください。

よくある質問

Q. 石材加工と石張り、両方経験させないとダメ?
自社が実際に行っている作業を中心に組み立てれば問題ありません。ただし、どちらか一方だけに偏らせず、関連する作業も含めてバランスよく経験させることが望ましいとされています。

Q. 墓石・記念碑の製作も対象になる?
はい。石材加工作業の範囲に含まれます。

Q. 石粉じんへの対策は何をすればいい?
防じんマスクの着用、集じん設備の活用、こまめな休憩と換気が基本です。実習生にも粉じんの健康リスクをきちんと説明しましょう。

Q. 重い石材の運搬はクレーンや重機を使ってもいい?
使用する機械によっては、運転に資格が必要な場合があります。実習生に運転させる場合は、資格の有無を必ず確認してください。

Q. これから受け入れても5年間の実習は期待できる?
制度上は可能ですが、2027年4月の制度切り替えにより、新規受け入れの場合は実質的に難しい可能性が高いです。監理団体に最新の見通しを確認しましょう。

まとめ

石材施工は、石材加工作業と石張り作業という、性質の異なる2つの仕事を含む職種です。石という「やり直しのきかない」素材を扱うからこそ、経験と感覚の伝承が重要になります。

受け入れを検討する際に押さえておきたいのは、次の3点です。

技能実習制度は2027年4月に育成就労制度へ切り替わる予定であり、今後もルールが変わる可能性があります。本記事の内容だけで判断せず、監理団体や公的機関の最新情報を確認したうえで計画を立てることをおすすめします。

参考情報:外国人技能実習機構、厚生労働省、出入国在留管理庁等の公表情報をもとに作成。

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