技能実習制度の鋳造に関するご説明ページ
Casting
鋳造職種は、金属を高温で溶かし、型に流し込んで製品を成形する仕事です。技能実習制度の機械・金属関係職種のひとつで、以下の2つの作業に分かれています。
鋳鉄鋳物鋳造作業:鋳鉄(鉄と炭素の合金)を用いた鋳物の製造作業
非鉄金属鋳物鋳造作業:アルミニウム、銅など鉄以外の金属を用いた鋳物の製造作業
対象となる事業者は、鋳造業を営む会社です。自社が扱う金属の種類によって、実習生に教えられる内容が変わります。
必須業務として位置づけられているのは、鋳型造型から溶解、注湯、仕上げまでの一連の作業です。関連業務には検査、資材運搬などが含まれます。
鋳造は、鋳型の精度と溶解・注湯のタイミングが製品の品質を大きく左右します。わずかな温度差や湯流れの乱れが欠陥につながるため、経験に基づく判断力が求められる仕事です。
溶解炉や溶けた金属(湯)を扱うため、高温によるやけどのリスクが特に高い職種です。
金属粉じん・鋳造砂の粉じんによる呼吸器への影響にも配慮が必要です。
重量のある鋳型・製品の運搬による腰痛・打撲にも注意してください。
溶解炉周辺では、火傷だけでなく火災・爆発(水分混入時の水蒸気爆発等)のリスクもあります。
実習生には、母国語資料等を用いて高温設備の安全な取り扱い方と、緊急時の対応を具体的に伝えることが重要です。
技能実習責任者:実習計画の管理、監理団体との連絡、法令遵守の確認を行う人
技能実習指導員:鋳造の実務経験を持ち、直接指導する人
生活指導員:住居・生活面のサポートを担当する人
技能実習生にも労働基準法が適用されます。鋳造工程は炉の稼働状況に合わせてスケジュールが組まれることが多く、労働時間・休憩・休日の記録管理を徹底する必要があります。
受け入れ可能人数は、常勤職員数、団体監理型/企業単独型の別、優良要件の充足状況によって変わります。監理団体に自社の状況を伝えたうえで確認してください。
鋳造職種にも制度上は第3号技能実習(4〜5年目)が設けられています。ただし2027年4月1日に技能実習制度が育成就労制度へ切り替わることが決まっているため、これから新規に受け入れる場合、3号に到達する前に制度が変わる可能性が高い点に注意が必要です。
技能実習制度は今後も見直しが行われる可能性があります。本記事は2026年時点の情報に基づいており、実際の受け入れ判断にあたっては、必ず監理団体・外国人技能実習機構・出入国在留管理庁の最新情報を確認してください。
Q. 鋳鉄と非鉄金属、両方経験させる必要がある?
自社が実際に扱う金属に応じて計画すれば問題ありません。
Q. 溶解炉の操作に資格は必要?
炉の種類によっては特別教育やボイラー技士等の資格が必要な場合があります。使用設備に応じて確認してください。
Q. 注湯作業は最初から任せていい?
避けるべきです。まずは鋳型造型やバリ取りなど比較的安全な工程から始め、注湯は経験を積んでから任せることが一般的です。
Q. これから受け入れても5年間の実習は可能?
制度上は可能ですが、2027年4月の制度切り替えにより、新規受け入れの場合は実質的に難しい可能性が高いです。監理団体に確認してください。
参考情報:外国人技能実習機構、厚生労働省、出入国在留管理庁、JITCO等の公表情報をもとに作成。